とある、お坊さんのお話
先日法事があって、法要が終わった最後にお坊さんからお話があった。
唐突に、
「寺の前には大きな木が生えているでしょ。
あれは、このお寺が出来て植えた木になって70年ぐらい経っているんです。
そしたら大きな立派な木に育ってくれて・・・」
と、何の話なんだろうと、続きを聞いていたら、
「大きく育ったものだから、枝や葉っぱが道路に出たり、
また、落ち葉がすごくなって昔は燃やせてたけど今はごみ袋に捨てなきゃいけない。
そうなってくると人手も足りず朝から晩まで同じ作業の繰り返し。
そんなことになるから、少し間引きをしようという話になりまして・・・」
まだまだ、本質は出てこない。中略して、しばらくすると、
「そして、選定するために棟梁さんが来られて、木の歴史について語って、
この木があの木がなんて、上を見ながら話をして、ふと、棟梁さんの方を見ると、
まったく上を見ておらず、地面の方ばかりを見ていらしたんです。
話は聞いてなかったわけではなく、大きな立派な木だから、
根の部分が道路の方にまで伸びているかもしれませんと。
その時気づいたんですよ。
目に見えてるものばかりで話をしていて、目に見えていない部分根の部分のことは
全く見えていなかったと。
人間どうしても目に見えるものばかりで、判断してしまいがちですが、
目に見えていない部分こそ大事な事ではないかと・・・
ここにいらっしゃる皆様も色んなご縁でいらっしゃるかと思いますが、
おかげさまでということばは、陰に潜んでいる人たち目に見えていない部分のつながりがあって、
いろんな方のお世話になっている、だからおかげさまという言葉がある」
若干話がうろ覚えな部分もあるが、お坊さんの小話にすごく心打たれた日でした。
私も自分の目に見える部分でしか判断しないことが多かったなぁと、
目に見えない部分にもっと目を向けて考えなきゃいけないなと感じた日でございました。
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