Outlookに届くメールの中には、
「自分だけが見るのではなく、チーム全員に共有したい」
というものがあります。
私の場合は、特定の宛先に届いたメールをTeamsのチャネルへ自動的に流すために、OutlookのルールとPower Automateを組み合わせて運用しています。
構成としてはかなりシンプルです。
対象メールを受信
↓
Outlookのルールで専用フォルダへ移動
↓
Power Automateがそのフォルダへの受信を検知
↓
Teamsチャネルのメールアドレス宛に送信
↓
Teamsチャネルにメールが表示される
Power Automateですべての条件判定をするのではなく、Outlook側で一度メールを仕分けてからPower Automateに渡しているのがポイントです。
この記事では、私が実際に使っているこの構成をもとに設定方法を紹介します。
今回設定する内容
例として、
「Aという宛先に届いたメールをTeamsのAチャネルへ自動転送する」
という構成で説明します。
大きく分けて必要な設定は3つです。
- Outlookに転送対象メール用のフォルダを作る
- Outlookのルールで対象メールをそのフォルダへ移動する
- Power Automateでフォルダへの受信を検知してTeamsへ送信する
Teamsへ送るときは、Power AutomateのTeams投稿アクションを使うのではなく、Teamsチャネルに発行されているメールアドレス宛にメールを送信します。
1.Outlookに専用フォルダを作成する
まずOutlookに、Teamsへ転送したいメール専用のフォルダを作成します。
今回は例として、
「A」
というフォルダを作ります。
このフォルダには、Teamsへ共有したいメールだけが入るようにします。
Power Automate側で細かい条件を大量に設定することもできますが、私はOutlookのルールを使って先に仕分けています。
その方がOutlook上でも対象メールを確認でき、後から
「どのメールがTeamsへの転送対象だったのか」
を確認しやすいからです。
2.Outlookでルールを作成する
次にOutlookのルールを作ります。
例えば、
宛先がAの場合
→ Aフォルダへ移動
というルールです。
実際の業務では、宛先だけでなく、
- 送信元
- 件名
- 宛先
- メーリングリスト
など、転送したいメールに合わせて条件を設定できます。
ここで重要なのは、Teamsへ転送したいメールだけがAフォルダへ入る状態を作ることです。
Power AutomateはこのAフォルダを監視するため、Outlook側のルールが実質的な「転送条件」になります。
3.Teamsチャネルのメールアドレスを取得する
次に、転送先となるTeamsチャネルのメールアドレスを取得します。
Teamsではチャネルごとにメールアドレスを取得できます。
対象のチャネルから、
「その他のオプション」
→「メール アドレスの取得」
を選択します。
表示されたメールアドレスをコピーしておきます。
このメールアドレス宛にメールを送信すると、その内容がTeamsチャネルに表示されます。
そのため、今回の仕組みは厳密には、
Power AutomateからTeamsへ直接投稿しているのではなく、Power AutomateからTeamsチャネルのメールアドレスへメールを送信している
という構成です。
※組織のMicrosoft 365設定によっては、Teamsチャネルのメールアドレスを利用できない場合があります。
4.Power Automateで自動化フローを作成する
ここからPower Automateを設定します。
Power Automateで自動化したクラウドフローを作成し、Outlookの
「新しいメールが届いたとき(V3)」
をトリガーとして使用します。
監視するフォルダには、先ほど作成した
Aフォルダ
を指定します。
これで、
Aフォルダに新しいメールが届いたとき
Power Automateが動作するようになります。
Microsoftの現在のOffice 365 Outlookコネクタでも、監視するメールフォルダを指定して新着メールをトリガーにすることができます。
5.Teamsチャネルのメールアドレスへ送信する
次に、Power Automateにメール送信の処理を追加します。
送信先には、先ほど取得した
Teamsチャネルのメールアドレス
を設定します。
件名や本文には、Aフォルダへ届いた元メールの情報を設定します。
これで、
Aフォルダへメールが届く
→ Power Automateが検知
→ Teamsチャネルのメールアドレスへ送信
という流れが完成します。
実際の流れ
設定後の動きは次のようになります。
① Outlookでメールを受信
例えばA宛てのメールが届きます。
↓
② Outlookのルールが動作
「宛先がAならAフォルダへ移動」というルールによって、メールが自動的にAフォルダへ移動します。
↓
③ Power Automateが検知
Aフォルダを監視しているPower Automateが、新しいメールを検知します。
↓
④ Teamsチャネルへメール送信
Power AutomateからTeamsチャネルのメールアドレスへメールが送信されます。
↓
⑤ Teamsに表示
対象メールがTeamsのチャネルに表示され、チームメンバーが確認できるようになります。
Outlookのルールと組み合わせた理由
Power Automateでも送信元や件名などを条件に設定できます。
それでも私は、OutlookのルールとPower Automateを分けています。
理由の一つは、Outlookだけを見ても転送対象メールが分かりやすいからです。
Aフォルダを見れば、
「Teamsへ転送する対象になったメール」
を確認できます。
また、条件を変更したい場合も、
Outlookの仕分け条件を変更する部分
と
Teamsへ送る処理
を分けて考えられます。
個人的には、この構成の方が運用しやすいと感じています。
設定するときの注意点
Teamsチャネルのメールアドレスが取得できない場合がある
Teamsのチャネルメール機能は、組織の管理者設定によって無効になっている場合があります。
「メール アドレスの取得」が表示されない場合は、Microsoft 365やTeamsの管理者側の設定を確認する必要があります。
Outlookのルールが正常に動いているか確認する
Power Automateが動かない場合、Power Automateだけを見るのではなく、
そもそも対象メールがAフォルダへ移動しているか
を確認するのも重要です。
今回の構成では、
Outlookのルール
→ Power Automate
という2段階で動いているためです。
フォルダ移動を使う場合は実際にテストする
Power AutomateのOutlookトリガーは受信日時をもとに動作します。
Microsoftの仕様上、すでに受信済みのメールを後から別フォルダへ移動した場合などは、期待通りトリガーされないケースがあります。
そのため設定後は、実際に新しいメールを受信させて、
Outlookのルールでフォルダ移動
→ Power Automate起動
→ Teamsへ表示
まで一連の動作を確認することをおすすめします。
まとめ
私が実際に使っている構成は、
Outlookのルール
+
Power Automate
+
Teamsチャネルのメールアドレス
の組み合わせです。
Outlookですべてのメールを受信したあと、
必要なメールだけをルールで専用フォルダへ振り分け、Power Automateがそのフォルダを監視してTeamsへ送信する
という形にしています。
Power Automateだけで複雑な条件を組むよりも、Outlookの仕分けと役割を分担できるため、個人的には管理しやすい構成です。
ただ、メールをTeamsへ転送できればそれだけで便利になるわけではありません。
実際に運用してみると、
「メールよりTeamsへ流した方が便利だった理由」
や、
「誰が処理したのか分かりやすくなった」
といったメリットもありました。
実際の運用方法については、以下の記事で詳しく紹介しています。
→ Power AutomateでメールをTeamsに転送する活用方法
また、実際に運用中のフローが突然動かなくなったこともあります。
転送されなくなった場合はこちらも参考にしてください。

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